おいも貴婦人ブログ

生物系博士課程満期退学をしたAIエンジニアのブログ。

JCIM(MM/PBSAとMM/GBSAの評価:MDを基にした結合自由エネルギーの正確性)

以下に書いたものは、論文を基にした私の理解なので、正確性を欠きます。正確な情報を知りたい場合は、下記の論文を参照してください。また、下記の論文の図を参照することで、理解が深まると思います。

(JCIM)Assessing the Performance of the MM/PBSA and MM/GBSA Methods. 1. The Accuracy of Binding Free Energy Calculations Based on Molecular Dynamics Simulations(2011)

要約
  • Molecular Mechanics/Poisson-Boltzman Surface Are (MM/PBSA)と Molecular Mechanics/Generalized Bron Surface Area (MM/GBSA)は、連続体溶媒モデルとMDを使って、大分子の結合自由エネルギーを計算する方法である。
  • 誘電率の異なる3条件で、MM/PBSAを使って、結合自由エネルギーを計算した。
    • シミュレーションの時間は、結合自由エネルギーに影響を与えなかった。長い計算時間が必ずしも予測に必要ない。
    • 結合自由エネルギーは、誘電率に敏感に依存する。結合界面の誘電率を注意深く決めるべきである。
    • 十分なサンプリングが必要となる。
  • 3つのGBモデルで結合自由エネルギーを計算した。Onufriewと Case が開発したモデルが一番よい。
  • MM/PBSAとMM/GBSAを比較することによって、MM/PBSAの良いことが、阻害剤のランキングの評価においてはMM/GBSAも十分である。