おいも貴婦人ブログ

生物系博士課程満期退学をしたAIエンジニアのブログ。

JMB(一本鎖RNA植物ウィルスの異方的なRNAの中間状態の単離)

以下に書いたものは、論文を基にした私の理解なので、正確性を欠きます。正確な情報を知りたい場合は、下記の論文を参照してください。また、下記の論文の図を参照することで、理解が深まると思います。

Isolation of an Asymmetric RNA Uncoating Intermediate for a Single-Stranded RNA Plant Virus(2012)

要約
  • Cryo EMを使って、turnip crinkle virus(TCV)の天然構造と広がった構造を決めた。
  • Cryo EMでは、内部のRNAの構造とタンパク質のN末端の構造を見ることができた。
  • 広がった構造はキャプシドを構成したサブユニットから得られ、その構造は感染するときに乖離する(disassembly)中間状態と考えられる。
  • 広がった構造は、ウィルスのRNAを排出することができる穴を作ることができる。
  • N末端の部分はタンパク質分解的に広がった構造に入ることができるども、RNAは核酸分解酵素を使っても入ることはできない。
  • 沈殿速度の結果は、広がった構造が準安定で完全に可逆的ではない。
  • タンパク質分解されたサブユニットはキャプシドキャプシドから単離され、これはウィルスRNAとの静電相互作用の反発を強めていると想定できる。
  • この考えと一致して、電顕の像はタンパク質分解はTCVのキャプシドの非対称性を誘導し、決められた場所からゲノムを排出すること許す。
  • 小麦胚芽の抽出液の中の、ポリソームの一見した形は、連続的な非キャプシド化は翻訳と関連があることを支持している。
  • 初期のウィルス感染において、RNAとキャプシドが様々な働きをするという考えは、リボソームに仲介されるゲノムがホストの対ウィルス機構を避けるために非キャプシド化する考えと一致している。